藤田昌志 比較文化学のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

長崎から船に乗って・五木ひろし 2026.10.21 水

長崎から船に乗って・五木ひろし( 歌詞付) AI による概要 五木ひろしの「長崎から船に乗って」が発売された1971年(昭和46年)は、ご当地ソングブームの全盛期であり、同時に長崎をテーマにした流行歌の曲調や扱いに変化が表れ始めた時代背景がありました。 歌謡界の動向と長崎ブームの変遷 前作の大ヒット:前年の1970年に「全日本歌謡選手権」で優勝した五木ひろしが、1971年に「よこはま・たそがれ」…

聖武天皇 ③ 恭仁京遷都 2026.10.20 火

               聖武天皇      聖武天皇 ③  恭仁京遷都  長屋王の変後、数年して天然痘が流行し始め、藤原四兄弟が罹患し、全員死んでしまう。740年(天平12)には藤原広嗣の乱が九州で起こり、聖武天皇はおもむろに関東(鈴鹿の関や不破の関よりも東)へ行幸に出発し、恭仁遷都を宣言してしまう。  行幸の伊勢、美濃、近江と円を描くようなルートは天武天皇の壬申の乱のときとほぼ同じルート…

聖武天皇 ②    2026.10.19 月

                      聖武天皇     聖武天皇 ②  724年(神亀元年)聖武天皇は大極殿で即位した。そのころ、政治の主導権を握っていたのは長屋王で、長屋王は祖父の天武天皇が大友皇子と皇位を争った壬申の乱のときに、大きな働きをして、父、天武を助けた高市皇子 たけちのみこ の子である。不比等は聖武天皇が即位する4年前の720年(養老4)に世を去り、これに代わって長屋王が浮上…

女の朝  美川憲一 2026.10.18 日

おんなの朝 美川憲一 AI による概要 美川憲一の『おんなの朝』は1970年12月25日に発売されました。男性の美川が女性の視点・本音を歌うことで大ヒットしましたが、当時の社会背景には、経済成長に伴う女性の社会進出や恋愛観の解放があり、歌謡曲でも女性の自立や情熱的な感情が強く表現されるようになっていました。 『おんなの朝』の楽曲背景 ヒットの記録:前作「みれん町」に続くヒットとなり、約30万枚を…

聖武天皇 ①   2026.10.17 土

                  聖武天皇      聖武天皇 ①  701年(大宝元年)に生まれた首皇子(おびとのみこ)こと聖武天皇は、父は文武天皇、母は藤原不比等の娘の宮子。曾祖母にあたる持統天皇が造営した藤原京で誕生した。天武のあと、持統、文武(男性。25歳で死去。)、元明(持統の妹。文武の母。)、元正(元明の娘。聖武の叔母。)と女帝がトップに立つ時代が続く。  元正天皇に元明天皇が譲位…

ついて来るかい・小林旭  2026.10.16 金

ついて来るかい・小林旭(歌詞付) AI による概要 小林旭の『ついて来るかい』(1970年発売)は、過度な経済成長の影で生まれた「男の哀愁」と「夫婦の絆」が時代背景にあります。作曲家・遠藤実自身の苦境と妻への愛を反映したこの曲は,当時の人々の共感を呼び,翌年のカラオケブームの礎にもなりました。 『ついて来るかい』がリリースされた1970年は、日本が高度経済成長の絶頂期にありながら、公害問題や都市…

河上肇の構造問題論の流れ  2026.10.15 木

                       河上肇       河上肇の構造問題論の流れ  河上の「むだなものを作ってはいけない」という構造問題論の流れは戦時中の経済政策の形成の中で完全によみがえる。三木清とか笠信太郎なんかは完全に河上的な発想です。河上的な生産的社会政策、生産的な国家介入理論で戦時中に資本主義経済でも社会主義経済でもない第三の道を目指しました。その影響下に大河内一男もいました…

さよならをもう一度 尾崎紀世彦  202610.14 水

さよならをもう一度 尾崎紀世彦 AI による概要 尾崎紀世彦の「さよならをもう一度」は1971年7月に発売されました。前作「また逢う日まで」の大ヒットを受け、高度経済成長期の勢いそのままに、都会的な男女の別れを壮大なスケールでドラマチックに歌い上げた、当時の革新的なポップスシーンを象徴する楽曲です。 [1, 2, 3, 4, 5] 【当時の時代背景と音楽的特徴】 「新しい男女像」の提示 1970…

河上肇 1911 「日本独特の国家主義」 2026.10.13 火

                      河上肇    河上肇 1911 「日本独特の国家主義」  河上肇のこの論文によると、河上は、西洋は個人主義で、日本は国家主義、西洋は人格で日本は国格―国に人格がある―、西洋は規範主義で日本は天賦国権、西洋は民主国、日本は国主国、西洋は権利国、日本は義務国、西洋のキリスト教徒、日本の国家教徒といった対比をしている。  日本では個人は国家構成するパーツに過…

河上肇の『貧乏物語』  2026.10.12 月

                          河上肇     河上肇の『貧乏物語』  ワーキングプアの発生に河上は生産のミスマッチを見た。つまり、資源の配分を効率的にやっていない。そこには構造問題がある。だからこそ構造改革論になる。  河上は生活必需品より金持ち目当ての贅沢品ばかり作っているから生産の非効率性が発生し、貧しい人が増えていると言う。言い換えると、ぜいたく品の消費を止めようとい…

Melody Fair - Bee Gees 1971   2026.10.11 日

Melody Fair - Bee Gees 1971 歌詞 対訳 AI による概要 ビー・ジーズの「メロディ・フェア」は、1971年の名作イギリス映画『小さな恋のメロディ』の主題歌として世界的な大ヒットを記録しました。この曲は元々1969年のアルバム『オデッサ』に収録されていたものです。 当時の1970年代初頭は、大人たちの価値観や古い教育制度に対する反発、そしてベトナム戦争などの泥沼化を背景…

大正教養主義   2026.10.10 土

                大正教養主義 片山杜秀 近代日本で国家を超えた連帯が模索されたのが大正デモクラシーの時代で、例えば大正教養主義では「普遍への到達」ということがしきりに言われました。「普遍」とは民族を超えるような人類や抽象的人間一般のことです。哲学では普遍的な道徳を論証するようなカントが当時の必読書でした。その背景には第一次世界大戦後の国際協調路線もあったでしょう。しかし世界大恐慌…

さらば恋人 堺正章  2026.10.9 金

さらば恋人 堺正章 AI による概要 堺正章さんのソロデビュー曲「さらば恋人」は、1971年(昭和46年)5月に発売されました。所属していたザ・スパイダーズが解散し、GS(グループ・サウンズ)ブームが終焉を迎える中、歌謡界の職業作曲家(筒美京平)とフォーク・クルセダースの作詞家(北山修)という異色のタッグにより誕生した歴史的名曲です。 [1, 2, 3] この楽曲が生まれた時代背景には、以下のよ…

安岡正篤 ④   2026.10.8 木

                   安岡正篤      安岡正篤 ④  それでは乱世で下々にできることは何か?  「最高我」を仰ぎながら人格を陶冶することだけである。安岡という下々の一人にできることは、日本国民の人格の陶冶に、とりわけ「官」の倫理的自覚を高めることで気長に貢献すること以外になかったのだ。  下からの北一輝などの右翼の革命の企てが挫折して、退場した後に、下々は絶対に革命を起こして…

鶴田浩二 傷だらけの人生   2026.10.7 水

鶴田浩二 傷だらけの人生 AI による概要 鶴田浩二の『傷だらけの人生』(1971年発売)は、高度経済成長の光から取り残された大衆や学生運動の挫折感を背景にヒットしました。戦争体験(戦中派)の哀愁を背負い、自身の愚直さを嘆く内容が、混沌とする昭和の時代の空気感と共鳴しました。 [1, 2, 3, 4] 1970年代初頭の日本は、急激な経済発展の一方で公害問題や激しい学生運動、ウーマンリブなど社会…

安岡正篤 ③  2026.10.6 火

                  安岡正篤      安岡正篤 ③  三木清より一つ年若で、林達夫と第一高等学校で同期だった安岡は、ポスト教養主義の中で内面へ沈潜するか、外面の客観的認識に徹するか方路を選択しなければならなかった。が、安岡には漢学や文人との付き合いという「型」が豊富に残っていて、それだからこそ教養主義や人格主義の右翼化という奇妙とも言えるベクトルを探求することになった。  安岡…

安岡正篤 ②  2026.10.5 月

      安岡正篤    安岡正篤 ②  1926年(大正15)3月、金鶏学院を創設し、師と弟子が直接、出会って、人格を磨き合うことを最大事とした。制度よりも精神を立派にすることを重んじたので、人から口先だけで具体性は何もないと罵倒されもした。  唐木順三は『現代史の試み』で森鴎外を援用し、大正とは「型」(ドグマ)の喪失の時代だと確信し、それをもたらした「広い意味のヒューマニズム」が白樺派、知…

また逢う日まで 尾崎紀世彦 2026.10.4 日曜日

また逢う日まで / 尾崎紀世彦 (歌詞入り) AI による概要 1971年にリリースされた尾崎紀世彦の「また逢う日まで」は、従来の湿っぽい演歌調から脱却し、ダイナミックな洋楽的サウンドと「対等な別れ」を描いた詞が時代と合致。マクドナルド日本1号店が銀座にオープンするなど、高度経済成長期におけるアメリカナイズされた明るくモダンな世相を象徴する大ヒットとなりました。 時代背景と誕生の経緯 尾崎紀世彦…

安岡正篤 ①    202610.3 土

                  安岡正篤    安岡正篤 ①  1898年(明治31)大阪の船場順慶町に生まれ安岡は大坂郊外の四条畷で育った。1916年(大正5)安岡は第一高等学校に進み、独文学と西洋哲学に傾倒したあげく、中学時代からたたき込まれた漢学を再発見して東洋に回帰するという近代人にありがちな道を歩む。1919年には東京帝国大学法学部政治学科に進み、『日本及日本人』等に東洋思想研究、…

真夏の出来事 平山三紀  2026.10.2 金

真夏の出来事 / 平山三紀 (歌詞入り) AI による概要 平山三紀の『真夏の出来事』は1971年(昭和46年)5月にリリースされました。当時はマイカー普及率が約25%という時代であり、「彼の車に乗って真夏の夜を走り続ける」という歌詞のシチュエーションは、当時の若者にとって憧れのデートスタイルそのものでした。 [1, 2] 橋本淳の作詞、筒美京平の作・編曲によるこの楽曲は、高度経済成長期のまった…