藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

1995  米   マネートレイン


     

   1995  米   マネートレイン 2023.1.23 月 BS7    pm6:54-8:54
       あらすじ
 人種は違うが乳兄弟として育った二人。冷静なジョン(黒人)とトラブルメーカーのチャーリー(白人)は息の合ったおとり捜査官だったが、追跡した犯人が自殺したことによりクビになり、言い争いのすえ、絶縁。しかし、チャーリーが借金取りから返済しなければ兄貴のジョンを手にかけると脅され、マネートレイン 現金輸送列車 の強盗計画を思いつく(ここまで50分)。
 チャーリーはマネートレインを乗っ取り、金を奪うが、逃げ場所を失う。そこへジョンが現れ、マネートレインを動かし、追手の警官から逃走する。ジョンが金を置いていけと言い、チャーリーがそれを拒否し、喧嘩となる。結局、チャーリーも納得し、列車を止めて前を走る列車の乗客の命を助けようとする。功を奏して列車は止まり、大事故には至らずに済んで、二人は胸をなでおろす。


    ノート
 列車を破壊した二人の罪などは問うていない。内容としてはお粗末である。こういう映画を放送していいのだろうか。テレビで放送される映画としては、珍しくモラルに欠ける。もっとも、映画とは本来、そうした問題をはらんでいるものなのだろう。事前の会議で、ふつうそうした映画の放送は周到に削除される。映倫や放送倫理規定がその根拠となる。
 チャーリーは短気でわがまま。思い通りにならないと怒鳴り散らす。「ダーティハリー」の犯人もそうである。思い通りにならないと、バスジャックしたバス内の幼児に「大きな声で歌え!」と歌を歌うことを強要する。アメリカには、こうした犯罪予備軍が一定数いる。自分の思い通りにエゴむき出しで生きようとする人々がいる。そうした人間から自己防衛するためには、銃が必要だと言うことになるのだろう。
 黒人と白人の乳兄弟という設定はユニークだが、多民族社会アメリカでは、そうしたことへの要望、配慮もあるのだろう。「ダーティハリー3」では、ハリーの相棒はラテンアメリカ系の女性という設定になっている。


                        
                             2023.1.27    金曜日

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