藤田昌志 比較文化学のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

日本美術の流れ⑤ 貞観時代の意味するもの 2024.8.26月

比較文化学的


               光仁・貞観文化
 日本美術の流れ⑤ 貞観時代の意味するもの
 推古時代、朝鮮の圧倒的な影響のもとに仏教美術が始まり、白鳳から天平へ発展していく段階で、日本的なものの表現を見出すことは困難ではないが、自覚的な芸術意識において表現したものではない。天平の芸術は日本人の作か否か決しがたいものが少なくない。
 780年から1000年前後までの貞観時代はまだ自覚的な芸術意欲による制作活動がほとんど現れていないという意味では充分に日本美術の時代とは考えられない。
 貞観は密教時代だから彫刻が中心になりつつも、一種のイコン(礼拝像)としての絵画もと同時に作られた。
 彫刻を中心とする飛鳥、天平時代から絵画を中心とする藤原時代への移行期として、貞観時代はむしろ天平につながり、唐の様式の系譜につながる。貞観と藤原の間には、少なくとも美術史的には、むしろ断絶がある。貞観はむしろ天平につながるので、日本美術史の古代の終末に位置する時代とみるべきである。 pp.59-62  源豊宗(昭和52)


        ノート
 貞観時代を日本美術史の古代の終末に位置する時代とみる考えである。
 貞観時代には自覚的な芸術意識による制作活動が現れていないとのこと、美術史的に断絶があるのが根拠である。
 美術史は旧帝大の偉い先生方が言ったことが根拠となったりするので、非常に感性的な面が強い。実際に美術作品に当たってみる目を養う必要があろう。


                               2024.8.26 :月曜日

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