藤田昌志 比較文化学のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

川本三郎氏について 1  2026.6.4 木

比較文化学的

     

             川本三郎

      川本三郎氏について 1

 川本三郎氏の文章はいい。柔らかく温かみがあり、自由である。

 初めて読んだのは京都新聞夕刊「現代のことば」に時折、掲載される氏のエッセー。永井荷風が好きで、東京の下町散歩が好きで、散歩の帰りにふらりと知らない居酒屋に入って、一献傾ける。陶然とする中に生きる自由を感じているのが文章を通じてわかる。いいなあ、この人。そう思った。

 しかし、かなりひどい目に遭っているのが後にわかった。

 「川本三郎 公安 事件」。以下、 AIによる解説

「川本三郎 公安 事件」とは、評論家の**川本三郎氏が朝日新聞記者時代に体験した、学生運動に関連する「公安事件」を指し、これは彼の著書『マイ・バック・ページ』に詳しい、埼玉自衛隊員殺害事件取材に関わる自身の逮捕と、それに伴う懲戒解雇、有罪判決の経験です。彼は事件の証拠品を隠滅したとして逮捕・起訴されましたが、「取材源の秘匿」というジャーナリズムのモラルを守った結果であり、その経験が後の評論家としての活動の源流となりました。 


  27歳で朝日新聞(正確には『週刊朝日』所属)を懲戒解雇になった川本氏。『マイ・バック・ページ』によると、新左翼のふりをしたフーテン男が埼玉自衛隊員殺害事件を起こし、その罪に川本氏をひきこみ自分の罪を軽くしようとしたため、川本氏はフーテン男に渡された自衛隊員腕章(フーテン男が殺した自衛隊員から奪ったもの)を「証拠隠滅」したと刑事罰(懲役三年、執行猶予二年)を言い渡された。最終局面まで自衛隊腕章が誰のものか言わなかったからだ。権力は逆らう者を徹底して弾圧する。そのため、朝日新聞を懲戒解雇になった。朝日も冷酷である。日頃は反権力と言いながら、いざ、社員が刑事罰を受けると、権力の側に回る。いや、それ以前に朝日は警察に協力しろと川本氏に圧力をかけている。

 懲戒解雇は重い。そのあと、川本氏は小さな出版社に勤めたが、やがてやめて、映画などの評論家として生きることになる。奥さんも立派で川本氏が懲戒解雇になっても共に人生を歩んでいる。『いまも、君を想う』新潮社 は57歳で亡くなった奥さんへの川本氏のレクイエム 鎮魂歌 である。抑制のきいた文章で奥さんへの愛がつづられている。

                            2026.6.4   木曜日

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