藤田昌志 比較文化学のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

中岡慎太郎

比較文化学的

  

          中岡慎太郎
    中岡慎太郎
 京都、河原町通り三条近くに「坂本龍馬・中岡慎太郎遭難之地」と刻まれた石碑がある。
 坂本龍馬は勧められもしないのに柿を食べてしまうような人だったが、中岡慎太郎は背筋を伸ばして座り、剥いた柿を勧められても「かたじけのうござる」と言うばかりで手を付けなかった。
 ユズの産地として有名な高知県北川村は、江戸時代、飢饉で農民たちが困ることがないよう、ユズを植えさせた庄屋見習いがいたことでユズの名産地となった。その庄屋見習いこそ、若き日の中岡慎太郎であった。「現代のことば」「柿とユズ」桑原亮子(脚本家、歌人) 
                       京都新聞 2023.10.10火 夕刊より


  ノート
 坂本龍馬は武器商人としてのブラックな面がある。司馬遼太郎の『竜馬がゆく』でつくられた坂本龍馬の虚像の影響力は計り知れない。司馬自身の明治賛美史観も揺らいでいる。大した小説家ではない。司馬はマルクス主義に対抗した実証的歴史観に明治賛美史観という主観的歴史観を潜ませた狡猾な歴史観の持ち主である。幕末の小説も娯楽小説が中心である。大村益次郎の評価は意義あることと思うが、総じて実証的主観主義者である。完結した人の人生をビルの上から鳥瞰して描写するような書き方が小説を書く際の理想だと述べている。
  坂本龍馬より中岡慎太郎のほうがはるかに誠実である。本当の日本人とはこういう人だろう。こうした日本人を顕彰したい。いい顔してる、中岡慎太郎。


                             2023.10.30   月曜日

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