織田信長の宗教改革(2) 2025.2.1 土

織田信長
織田信長の宗教改革(2)
信長は二つの宗教戦争をくぐりぬけることで日本人の精神を世俗化の方向へ引っ張っていく牽引車の役割を果たした。「中世」の超越的な精神を地上の倫理に近づけるのが「世俗化」ということだ。日本近代が信長とともに始まったのだ。宗教改革的な「異端=改革」の噴出を根こそぎ爆砕することによって、信長の「近代」が開始されたのだ。日本社会の世俗化、日本人の精神における脱聖化のプロセスがそこを起点にして始まるのであり、そしてその最終地点に現代の我々が立っている。我々の社会がその延長線上にその無神論的な裸形を表しているのである。
信長は宗教に対する根本的な改革をなしたという意味で日本における「宗教改革」の唯一の担い手であった。
山折哲雄(平成26) pp.186-187
ノート
信長は「宗教改革」の担い手というより、「宗教改革」の破壊者であろう。日本人が現実的な現世利益としての宗教しか信じなくなったのは、信長の有無を言わせぬ権力を見せつけられてからであろう。命ほど大切なものはない。それを捨ててまで宗教に入れあげるのは普通はしない。そういう風になってしまった。
現世利益でない宗教的信念でこの世を変えようとする人は出てこないのだろうか。出てきても、我々の曇った眼には見えないのだろうか?信長の権力主義に憧れる一面が日本人にはある。
2025.2.1 土曜日