大学 学生寮の変遷
龍谷大学の学生寮「光輝」(こうき)(京都市伏見区)は鉄筋コンクリート造6階建て。1階の共有スペースには、対面式キッチンを備えた大きなダイニングルームがある。IHコンロとシンクがそれぞれ二つあり、無料のコーヒーマシンも置かれ、カフェのように使うこともできる。
2022.10.9 土 京都新聞夕刊 豪華な学生寮増加なぜ? 【大意要約】
龍谷大学の学生寮「光輝」(こうき)(京都市伏見区)は鉄筋コンクリート造6階建て。1階の共有スペースには、対面式キッチンを備えた大きなダイニングルームがある。IHコンロとシンクがそれぞれ二つあり、無料のコーヒーマシンも置かれ、カフェのように使うこともできる。シアタールームは、週一回程度、音楽ライブや映画鑑賞を学生が楽しみ、好評だ。毎日、朝食と夕食は寮母が手作りし、家賃4万6500円~は学生にとって心強い。
学生寮の変遷。1980年代に複数人が一つの部屋に住み、掃除当番などの役回りがある「昔ながらの寮」が広がり、90年代のバブル崩壊後、各大学が老朽化を理由に寮を手放し、民間企業が参入し、2000年代にマンション型の個室の寮が主流になり、2010年代には5~6人のシェアハウス方が人気を集めた。ここ数年、豪華な設備やサービスといった「付加価値」が重視されるようになった。
新型コロナウィルスが転換点になり、「授業のオンライン化で人と接することが少なくなり、学生寮の交流拠点としての役割が増していて、共有スペースを充実させる流れができてきたのでは」と全国で寮事業を展開する「共立メンテナンス」(東京)の林亮太郎京都支店長は言う。
教育的効果も期待されていて、同志社大の寮「継志寮」では、多文化共生をコンセプトに、留学生と日本人学生が区別なく共同生活を送る。
京大の「吉田寮」「熊野寮」は学生寮として有名だ。築100年を超える吉田寮は、現存する国内最古の学生寮とされる。
(森大樹)
ノート
学生寮も豪華になったようだが、少子化で子供に金をかけられるようになったことがその背景にある。もっとも新聞配達で学費、生活費を稼ぐ学生もおり、奨学金有償貸与の借金返済に卒業後、苦しみ続ける学生もいる。
富裕層とそうでない層に二極化してきている。前者は3パーセントぐらいである。飽くなき富の飽食を行う富裕層。そういう装置を作り出している。「先憂後楽」「ノブレス・オブリージュ」よ、どこへ行った! 金持ちは、意地汚い守りの生き方をするな!社会に貢献せよ。金を出せ! 合法的であっても人間的ではないことを恥じる心を持て!
富裕層がすべて悪いというわけではないが、慈悲心は持つべきだろう。劣る者に対して。
キリストは意味深長なことを言っている。弱者への言葉である。
汝 貧しき者よ 汝は幸いなり
汝は救わるべければなり
2022.10.10 月曜日