藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

漢字の書き順       2023.11.8


         
  漢字の書き順
 2023.10.28 土 放送「ちこちゃんに叱られる」で「漢字の書き順」を取りあげていた。
 漢字の書き順は、小学生や先生が漢字の書き順に悩んで、文部省(当時)が主導して、専門家を集めて、ルールを決めた。「筆順十の原則」というのがあるそうな。決められた筆順以外で書いても間違いではないと指導書に但し書きが付いている。
 民放で浜田雅功が司会をするクイズバラエティー番組で、漢字の筆順を取りあげていたが馬鹿なものを題に出すなと思った。習った漢字の書き順など、誰も覚えていない。漢字の書き順は、左から右へ、上から下へで十分だ。
 40年前に日本語を国立国語研究所日本語教育センターで勉強していた時、武部良明という漢字の用法の先生(早稲田大学教授)が、書き順は右利きを基本として決められているものだと言っていた。ユニークな先生だった。漢字の同音異義語を明確に説明する本『漢字の用法』は名著だ。
 結局は自由と規範、規制の問題に行き着く。「上から下、左から右」に書くのが漢字の書き順の基本だと、武部先生は言っていた。教える先生は規範を教えないといけないので、文科省の指導要領に従って教えるが、一般的には、そんなところでいいだろう。習ってその後ほとんど忘れても、残っているのが教育だという説もある。


                           2023.11.8  水曜日

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