藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

 分析と総合          2024.1.22

     分析と総合
 現在の学問はすべて分析だ。
 それが言いすぎなら、
 ほとんどが「分析的」だ。
 analytic である。
 分析に対して、総合がある。
 総合的 synthetic  は分析を総合する立場だ。
 学問は塀を立てて、
 己の塀の中を完全なものにしようとする。
 実証的に証明しようとする。
 理系のそうした手法は
 文系にも伝染し、
 語学、文学、歴史、哲学と
 更にそれを細かく分けて研究する。
 比較文化学は総合の学である。
 いまだに認知されていないようだが、
 言語の対照研究という客観的基礎の下に
 比較文化学は花開いていくことだろう。
 それがなければ、
 大学の学問は「博士号」をとった
 分析の「権威」によって
 「象牙の塔」の研究が
 行われる場と化していくことだろう。
 語源研究は分析の学問から
 排斥されて、
 大学ではほとんど行われてこなかった。
 言語の対照研究もそうだ。
 本当に総合的な対照研究はまだまだ行われていない。
   西洋の学問は言う。
 「真理は一つ」
 果たしてそうだろうか。
 見方を変えれば、
 対象はいろいろな姿を表してくれる。
 欧米の見方を注意深く再点検する必要がある。



                          2024.1.22  月曜日

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