藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

王将前社長射殺事件で逮捕状

 


  王将前社長射殺事件で逮捕状
 一昨日のニュースで衝撃が走った。2013年、大東隆行王将前社長が王将フードサービス(京都市山科区)本社前で早朝、いつものように掃除中、射殺された事件で、事件の実行役として現在、服役中の特定危険指定暴力団工藤会系組幹部の男(56)が関与した疑いが強まったとして、殺人と銃刀法違反の疑いで京都府警捜査本部(山科署)が逮捕状を取った。(京都新聞 2022.10.28 金 朝刊)
 大東隆行前社長は、毎朝、本社の前を掃除していたという。射殺された当時は、北朝鮮、あるいは中国東北部のプロのヒットマンの仕業だなどとまことしやかに言う者もいた。そうしたガセネタを平気で流すブラックジャーナリストに罪が科されることはまずはない。「報道の自由」だそうだ。
 テレビや新聞のニュース報道を見ていて感じるのは政治経済のニュース、火事のニュース、動物園のニュースなどに報道の優先順位があることである。まず、政治、それから経済、そして社会。大きなものがあれば、国際関係が割り込んでくる。ある意味、彼らはニュースを出っちあげているのである。そういう構造だということは知っておいたほうがいい。それで、そのことを知っている若者の半分はテレビを見なくなっている。
 日本の報道新聞社は日清、日露戦争の時に大きく躍進して、販売部数を伸ばした。戦前は、朝日新聞も国威発揚に協力し、敗戦時に記録が残らないように関係資料を多くのマスコミが焼却したという。それで、戦争の実態がわかりにくいということがあると保坂正康氏は述べている。
 ジャーナリストの大谷昭宏氏は一人でできる犯行ではないと言っていたが、昨日の報道では知人が逃走用のバイク二台を盗んで男を助けていたとのことである。今日は暴力団にがさ入れが行われる模様である。警察も沽券があるから、何としても上げるつもりであろう。
     2022.10.29 土曜日の京都新聞夕刊に田中容疑者の顔写真が掲載されていて、午前4時9分に山科署に入る田中容疑者のスクープのつもりだろうが、凄惨な事件の場合、いつからか容疑者で罪がまだ確定していないのに顔写真を載せるようになったのは、週刊文春の悪影響か。見せしめにさらすというのはエスカレートしていく。ゲスマスコミを取り締まるものは実質的にないから、こうしたことは既成事実化してきている。結局は興味本位の拝金主義にすぎないのだが。私はマスコミを信用しない。


                        2022.10.30   日曜日

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