藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

北朝鮮「火星17発射」報道 2022.11.19

  

   北朝鮮「火星17発射」報道  2022.11.19
 「核には核で」。北朝鮮は日米韓の軍事的圧力に対抗して核開発を続け、使用も辞さない構えなそうな。(2022.11.19 土 京都新聞夕刊)
 もう北朝鮮は被害妄想になっているようだ。逆に言えば、そこまで追い込まれているということで、安倍元首相が圧力のみで「対話」や外交をしなかったことの結果だ。いくら対話の用意があると日本の首相が言っても、ただの言葉だ。そんなことなら、民間スポーツ交流で故アントノオ猪木さんが北朝鮮に行ってプロレスをおこなったことのほうが効果的だ。かつての米中接近もピンポン外交から始まった。今は日本の政治家に外交にたけた人がいない。自民党は二世、三世議員ばかりだから、「忖度」オンパレードだろう。
 北朝鮮としては、蓮池さんらが二週間で帰る予定だったのに、小泉元首相が帰さなかったことを根に持っていることだろう。日本は約束を破る国だと。
 それにしても、どうして北朝鮮はあんなにプライドが高いのだろうか。どうやら、自分たちの民族は世界で一番だという考えが根底にあるようだ。それは血統主義で、儒教に連なる。
 儒教という血統主義と共産主義の奇妙なマリアージュ、結婚が北朝鮮という国なのだ。
金正恩が指導に娘を同行させるのは、そういった儒教の血統主義の現れである。
 かつての儒教、共産主義には人道的な「平等」思想があった。経済格差の悲惨な現実をなくすために、為政者は心を砕かなければならない。私有財産を否定して、党が一元管理する。「後楽園」の由来の「先憂後楽」(人民より先に憂いて、後に楽しむ)は為政者の基本の心得である。北朝鮮にそれは今あるだろうか。
 北朝鮮の批判をするだけでは、敵基地攻撃能力の保持に向けた軍事産業の拝金主義、それを支持するゲス国会議員に与してしまうことになる。ここはひとつ、ピョンヤン冷麺の店でも日本の主要都市に作って、「文化交流」をしたらどうですか。
 金正恩労働党総書記よ! 文化交流をしたほうがいいですよ。政治では勝ち目はないのだから。


                             2022.11.22   火曜日

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