藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

酒にまつわる話  2

   

   酒にまつわる話  2
 日本酒なら、北の誉、会津誉れがすっきりしていて、癖がなく好きだ。灘の酒では、剣菱。すっきりした辛口で、コクがある。頼山陽の好んだ酒である。松竹梅もいい。深みがある。同じく月桂冠もよい。ただ、それ以外の伏見の酒は甘いから好きではない。賀茂鶴は癖が強く、どうして広島の名酒なのかわからない。血糖値が高くなって日本酒はやめた。嫌いなわけではない。熱燗のはらわたに染み入る感じは好きだ。陶然とする。フーッ。
 ビールなら、サッポロ黒ラベル。キリンは伝統の危なげない味がする。サントリーは薄い。アサヒスーパードライは金属の味がして、好まない。
 焼酎なら、タカラ。金宮はわからない。ホッピーは焦げたような味がして理解できない。麦は頼りない。芋は深い味がする。臭みもうまみである。
 ワインなら、白もいいしロゼもいい。赤もいいが、皮のあくが強いのは好まない。ルーマニアの赤は皮の渋みが強すぎる。精製がなされていない。
 ウィスキーなら、モルトが深い熟成の味がする。バーボンは臭いが嫌いではない。スコッチは薄い。だるまは薬っぽくてうまいとは思わない。サントリーはダイエットビールなどもあるが、トリッキーカンパニーだと思う。大山崎工場のうえはゴルフ場だ。大丈夫か?除草剤の影響。

 イオンの4リットル入りのウィスキーも悪くない。75ミリリットルか100ミリリットルを水と氷で割って飲む。
 紹興酒の、娘が生まれたら、樽に仕込んで、娘が嫁ぐときに、持って嫁がせるというかつての風習は洒落ていて、好ましい。36年前に、杭州で紹興酒をどんぶり鉢に二杯飲んで、トロっとしたうまさに驚いた。氷砂糖を入れるのは、日本の風習だ。
 酒は飲み始めて、陶然としていく過程が最高だ。酔い覚めの時は悲しい。何か冷たい喪失感がある。それでもまた飲みたくなるのは、やはり酒が緩慢なる自殺であるからか。ほどほどにしなければならない。
 最近は、年のせいか、外で飲まなくなった。週に3,4日、家で飲む。イオンの薄い焼酎のレモン缶とウイスキーと焼酎の水割りを少し飲むだけ。それでも血糖値のHA1Cは6.9ある。毎食後、朝は30分、昼は15分、夜は10分、歩いている。

 家からは大文字が辛うじて、奇跡的にビルのはざまから見える。愛宕山も比叡山も見えなくなった。今後30年で京都がかつての工業都市、文化都市として再興することを祈りたい。観光都市だけでは、富裕層の物見遊山の地となるだけであまりに悲しい。

                         

    2022.12.29    木曜日

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