藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

これは田中さんです

 

          これ は  田中  です   なにっ?!  怒 


  これは田中さんです
 40年ほど前に、文化〇〇学院の系列の文化外国語専門学校で日本語を非常勤で教えていたことがある。台湾からの留学生が多く、田中さんを公の場で紹介するときに「これは田中さんです」と言って、その場にいた日本人の失笑を買ったことがある。中国語では「これ」も「こちら」も基本的に同じ形で表す。「こちら」に当たる言い方もあるが、頭が回らなかったのだろう。日本語初級学習を終わったぐらいの日本語レベルの学生さんだった。
 このように日本語では表現が二つ以上あるのに、外国語では一つの表現しかない場合がある。その日本語表現は、基本的にその外国人には難しいということになる。
 「言葉の難しさ」は母語が何かによって変わってくる。子音の多い言語であるハングルの話者のほうが、子音の少ない言語である日本語を母語とする者よりも、子音の非常に多い言語である英語を習得するのはたやすい。日本人は英会話ができなくても卑下しなくてもいい。最近は翻訳アプリもある。それに翻訳の歴史があるから英語の読解力は高いものがある。日本人は日本人の道を行けばいい。


                           2023.6.10     土曜日

×

非ログインユーザーとして返信する