藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

京都はいつから観光都市か?  二

   


  京都はいつから観光都市か?  二
 名所を巡る観光スタイルの芽生えは中世後期に求められると京都市歴史資料館の野地秀俊さんは言う。
 野地さんは鞍馬寺を例に寺社が名所化する過程を検証している。鞍馬寺は中世を通じて毘沙門天への信仰を集めたが、幼少期を過ごした源義経の伝説と結びつけられた場にもなっていった。野地さんは「鞍馬寺は信仰の場であり、義経伝説や源氏物語の『聖地』でもあった。有名な文学作品や知識人の教養が名所化を媒介していった」と考える。
                    (京都新聞 2023.6.10 土  夕刊)


         ノート
 鞍馬寺は洛北の有名寺である。鞍馬、貴船と山歩きをすると、人々は深い森に抱かれ、川のせせらぎに心が洗われる。
 寺社に伝説、関連する文学作品が加わり、観光スタイルを醸成していく。


                            2023.6.20    木曜日

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