藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

京都はいつから観光都市か?    五


             金閣寺
  京都はいつから観光都市か?    五
  1895年(明治28)の平安遷都千百年紀念祭と第4回内国勧業博覧会が行われた岡崎地域まで京都駅に来た人を運ぶために日本初の路面電車「京都電気鉄道」が95年に開業、4月~7月の博覧会には、のべ113万人余りが来場した。さらに協賛会は開催前から紀念祭と博覧会後の観光を見据えていた。「天然の美」を守ることと「神社仏閣の保存と宝物の保存」に尽力しなければならないと協賛会副会長で日本赤十字社の設立で知られる佐野常民は日出新聞(京都新聞の前身)の取材に答えている。
 京都市歴史資料館の井上幸治さんは「市民の旅が身近になるのは大正から昭和にかけてのことだが、京都では明治中期の段階で観光客誘致に目を付け、将来の展開までも見据えていた」と評している。
                    京都新聞 2023.6.10 土 夕刊記事


    ノート 
  1895年の平安遷都千百年紀念祭と第4回内国勧業博覧会、それに伴う日本初の路面電車「京都電気鉄道」の開業が京都に活気を与えたのは事実であろう。
 現在の京都観光ブームの根底には先人のたゆまぬ努力があったことを銘記したい。
 同時に、観光客が京都にあふれるのも一定の対策が必要で、住民の生活を侵害するものであってはならないし、高級料理店や高級ホテルばかりが増えるものであってはならない。今後の京都を刮目してみていく必要がある。


                                2023.6.23 金曜日    
















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