科学信仰の終焉
福島第一原発 処理水の海洋放出
科学信仰の終焉
19世紀、20世紀の科学信仰は原子力の発見、研究推進でバラ色の未来を幻想したことがあった。しかし、原爆と原子力発電が極めて高いリスクや地獄を生むものであることが明らかになった今、手放しで「科学」を礼賛することはできない。
科学の武器は「便利」さ、樂さ。便利で楽をするには「金」が必要だから、拝金主義が流布した。
科学信仰の次に来るのは、人間関係を重んじる思想だろう。科学は便利さと楽をすることの推奨で、人々を個人化して孤独にした。その罪は深い。
理系大学教授の人文関係の教養のなさはひどいものがある。原発に疑問を感じるような教養は必要ないということだろう。かつての花形の専門だった原子力研究の講座は、東大でも今年から廃止されたと聞く。
2023.9.2 土曜日