藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

1908年(明治41)―1910年(明治43)の漱石の俳句


1908年(明治41)―1910年(明治43)の漱石の俳句


 1908年   この下に稲妻起る宵あらん
 1909年 黍行けば黍の向ふに入る日かな
 1910年 あるほどの菊抛(な)げ入れよ 

      棺の中


  1908年「この下に稲妻起る宵あらん」『吾輩は猫である』のモデルになった猫が死に、墓標の裏に書いた句。猫の目を稲妻とたとえる。 
 1909年9月から10月にかけて満干旅行をした際の句の一つ。「黍(きび)行けば黍の向ふに入る日かな」 黍畑の果てしなさを詠んでいる。
 1910年11月9日に死んだ美貌の才女、大塚楠緒子への手向けの句。「あるほどの菊抛(な)げ入れよ棺の中」漱石の潔さ、無念さが光る句。漱石は詩人である。


 1908年1月から4月『坑夫』、7月から8月『夢十夜』、9月から12月『三四郎』連載。12月次男伸六誕生。3月24日、森田草平と平塚雷鳥心中未遂。

 1909年6月から10月『それから』連載。9月から10月 満州・朝鮮へ出発。10月から12月『満韓ところどころ』連載。5月 二葉亭四迷没。10月26日伊藤博文、ハルピン駅頭で暗殺される。

 1910年3月から6月『門』連載。6月 胃潰瘍で入院。8月 修善寺温泉に転地療養。8月17日 大量の吐血で一時人事不省(修善寺の大患)。10月11日帰京する。5月大逆事件検挙開始。6月 柳田国男『遠野物語』刊行。8月韓国併合 12月 石川啄木『一握の砂』刊行。
 1910年は物情騒然の年。石川啄木「地図の上朝鮮国に黒々と墨を塗りつつ秋風を聞く」。


昨日 2月28日 午後8時から9時55分 BSフジ プライムニュース
 東郷和彦 兄のロシアが弟のウクライナを殴っている。ウクライナ中立論を支持。
 森本敏 ゼレンスキーウクライナ大統領は、NATOにまず参加し、それからEUに参加しようとしているが、参加のための条件(民族紛争がない等)をクリアできるのだろうか。
 手島龍一 プーチンの怒りが今回の戦争を産んだが、時間が経過するほど、ウクライナに有利になる。
 ミンスク合意に調印したのはゼレンスキーの前任者で、ゼレンスキー大統領は、ミンスク合意を守らず、プーチンは、ドネツク、ルガンスクでロシア人への大量虐殺があったので、今回、侵攻したと言う。
 ロシアの要求はウクライナの非軍事化と中立化ウクライナの要求は、即時停戦、ロシア軍撤退。両者の要求は、かみ合わない。
 ロシアのプーチンは当時、KGBにいて、冷戦消滅で負けて地位が著しく低下したロシアのみじめさをよく知っている。尊敬されるべきロシアの復活を目指し、再び欧州の中核の一つになろうとしている。軍事、外交の両方でそれを実現しようとしている。その中で今回の侵攻がある。
 ロシア、プーチンは頑固である。一度、自分で決めたことは、譲らない。前からそうである。ただ、それなりの考えで動いている。ゼレンスキー大統領の素人政治が災厄を引き起こしたともいえる。おそロシア! ロシアを甘く見たら、とんでもないことになる。日露戦争でとられた樺太以南(北方四島を含む)を1945年にきっちり取り返したじゃないか。日露戦争後、山形有朋はロシアがいずれ樺太以南を取り返しに来るだろうと憂慮していたが、その通りになった。金を出すしかない。北方四島を返還させたければ。しかし、その前に、日米安保をなんとかしないと返還は無理。プーチンもはっきり言っている。懐疑心の強いロシアは、緩衝地帯がないと夜、眠れないのだ。今回の侵攻はこの一点にかかっている。そこから考えるべきだ。



  ミヤネ屋 10ch  午後3時頃  ゼレンスキー大統領がEU参加をEUに要請した。識者はゼレンスキー大統領の目的は、①ヨーロッパへの支援要請②ロシアの要求(ウクライナの非軍事化と中立化)を拒否する意思の表明 にあるという。ヨーロッパだのみのゼレンスキーは、何を交換に出せるのか。

 1993年、EUは新たな経済圏として成立した。4億5000万人が属している。国は20カ国以上。一定の条件、例えば国内経済の安定、民族紛争がないことなどがないと参加できない。EUにとってゼレンスキーの参加要請は、迷惑な話だろう。まず、NATOの参加だろう。順序を踏んでいない。
 ロシアとウクライナの会談は継続するが、先は見えない。即時停戦を求めるウクライナとウクライナの武装解除を求めるロシアの考え方は平行線。
 ロシアへの国際非難、経済的制裁が続く。ロシアは報復するだろう。


 ロシアへの国際非難が高まっていると、国連の緊急総会等を報道するマスコミ。問題解決のための報道をしろ。流れに任せた報道が多すぎる。無理か、客分意識が身に沁みついている自分らには。ロシアを追いこむと何をするかわからない。逃げ道を作っておけ❗恐ろしい、おそロシアを忘れるな‼️


                                  2022.3.1  火

×

非ログインユーザーとして返信する