藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

1915年(大正4)―1916年(大正5)の漱石の俳句

        梅    春の到来ですよ


1915年(大正4)―1916年(大正5)の漱石の俳句


1915年  女の子十になりけり梅の花
1916年  秋立つや一巻の書の読み残し


 1915年「女の子十になりけり梅の花」「静江さんに」と前書して。静江は滝田樗陰の
娘(坪内稔典(1990)p.193)。1916年「秋立つや一巻の書の読み残し」9月2日付けの芥川龍之介宛の手紙に書かれた句。うまい句のつもりで即興で書いたため、消せなくなってしまったと言う(坪内稔典(1990)p.195)。滝田樗陰は有名な『中央公論』の編集者。吉野作造に「憲政の本義を説いて其有終の美を済すの途を論ず」(大正デモクラシーの先駆けとなった。)を書かせた。二人で書いたとも。「秋立つや一巻の書の読み残し」の句はどこがいいかわからない。
 1915年 1月から2月『硝子戸の中』連載。6月から9月『道草』連載。1月 森鴎外『山椒大夫』発表。1月7日 日本が袁世凱に対華21カ条要求を提出。11月 芥川龍之介『羅生門』発表。
 1916年 5月から12月『明暗』連載。2月 芥川龍之介『鼻』(同月発表)を激賞。11月16日 最後の木曜会で「則天去私」について詳しく話す。11月28日 人事不省に陥る。12月9日 死去。


 2022.3.2 水 BSフジ プライムニュース 
ロシア駐日大使 ミハイル・ガルージン氏の今回の問題についての主張の概要
 ①NATOがウクライナをアンチ・ロシアの拠点として軍事開発してきた。2004年から 
   NATOは拡大しているが、それはアメリカが促進した。今回の「侵攻」は、ウクライ
   ナの非軍事化が目的である。占領が目的ではない。
 ②クリミアのロシア編入は、クリミア住民の国民投票の結果である。
 ③2015年2月のミンスク合意 ドイツ・フランス・ロシア・ウクライナ四カ国首脳会談で 
  ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク(ロシア人が多く、新ロシア派が多い地域。) 
  は、一定の合意のもとに解決するとしたが、ウクライナは何もしなかった。この間、二
  地域で集団虐殺(ジェノサイド)が二地域のロシア住民に対して行われている。
 ④今回の侵攻は、アメリカのリビア、カダフィー大佐殺害とは異なる。また、アメリカの
  イラク攻撃とも異なる。民間人攻撃はしていない。誤爆はあった。しかし、ウクライナ
  の誤爆もある。キエフのテレビ塔爆破は、情報戦の一環で、フェイクニュースをウクラ
  イナが発信するのを防ぐためだ。
 ⑤2014年2月 ウクライナはキエフの軍事クーデターでナチス・過激派が権力を奪取し
  た。彼らは、クリミア・東部二地域をを受け入れようとしなかった。
 ⑥ロシアはウクライナを「緩衝地帯」にしようとしているというが、「緩衝地帯」は西側
  の用語である。ウクライナは「中間地帯」というのが正しい。


 ミハイル・ガルージン ロシア駐日大使は、日本語で話した。堂々としていて、風格がある。温厚でもある。大国ロシアの風貌を彷彿とさせる。今回の「侵攻」には、この20年の歴史があり、ロシアとウクライナの行き違いがあり、ロシアはロシアの立場から追い詰められて「侵攻」したことがわかった要するに、ロシアとウクライナ双方に平和へ導く「人物」がいないのである。いなかったから、今回の「侵攻」となったのである。一概にロシアがすべていけないとは言えない。「国際法に則って」とか「自由と法の支配を原則として」というのも、空虚な、胡散臭い言葉である。貧困も「自由」か?アメリカへの「忖度」が「自由と法の支配を原則として」ということか。ロシアは懐疑心が非常に強く、疎外されていると感じている。このことは確かだと思う。一方的にロシアを批判して、孤立させれば済む問題ではない。もっとも、戦争でなく、話し合いで解決して。


    ともかく戦争はやめて !!
                                                                                                         2022.3.3   木

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