藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

ウクライナについて

       

 ウクライナ キエフ国立大学


ウクライナについて
 20年以上前、京都の深草で非常勤で日本語を教えていたとき、ウクライナから来た留学生がいた。その年、男子二人、翌年、女子二人。いずれも日本語レベルは中級で、会話はできるが、日本語の新聞を読めるほどの力はないといった通常留学生の日本語レベル。特徴はいずれも美男美女である。ウクライナはモデルの産地である。血が混じっていることが原因だろう。北欧からロシアにかけて地続きで、血が混じりやすい。そういえば、ポーランドも美人モデルが多い。汎スラブ主義。コサック兵。小麦の穀倉地帯。大きなガラス窓と明るく差し込む日の光。美しいところだとロシア語を教えている非常勤の先生が微笑みながらウクライナの印象を語った。
 その中の二人の女子学生は大学推薦の広島で行われる「反戦国際のつどい」に参加しないと言った。それ以上は言わなかったが、チェルノブイリ原発事故の話をしたくなかったのだろう。その後、何かの拍子で、核を持たないとロシアにやられるというようなことを言ったことがある。今回のウクライナ侵攻もウクライナが核を放棄したのちである。ロシアののど元にウクライナはある。近代の国家は1648年のウェストファリア条約に始まるが、武力を背景にした領域の確定が国家の基本であること自体に、国家の無理がある。
 上記の一人の女子学生は京都より奈良の方が好きだと言った。緑の多い古都、奈良はどこか素朴なウクライナの明るい自然を思わせるのだろう。京都の街並みに、人工的なものを感じたのかもしれない。
 京都には四条河原町に「キエフ」というウクライナ料理の店がある。加藤登紀子さんの父親が始めた店である。加藤登紀子さんも時々来て、ディナーショーをするようだ。上記のウクライナ女子学生も、「キエフ」に行って、良かったと言っていた。その当時はもっと四条の西の方にあったと記憶する。
 政治、軍事より文化中心の日々がやってくることを祈る。

                            

        2022.3.21     月

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