藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

秋分の日

  

   秋分の日
 9 月 23 日頃、昼と夜の長さが等しくなる。日本では自然をたたえ、生物を慈しむ日として、国民の祝日に制定されている。秋分の日をはさんで前後 3 日づつ 7 日間を「秋の彼岸 ひがん 」と言う。この期間には仏教信者でなくても墓参りをし、先祖の霊を慰める。江戸時代からの習慣となっている。墓をきれいに掃除して、花や線香 せんこう を供えて故人こじん、先祖の冥福 めいふく を祈る日である。この頃を境に夏の暑さも終わりを告げ、秋が深まっていく。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉、慣用句がある。


  ノート
 春分の日、秋分の日の墓参りは、本来、仏教のしきたりではない。儒教の先祖供養のしきたりを権力が利用してできたものである。権力とは政治権力と宗教権力である。先祖供養というのは、日本人の考えの中に深く入り込んでいたが、先祖供養を重んじる宗教は多く存在する。もっとも、壺を多額の金銭で買わなければ先祖が救われないというようなことになると、その宗教は反社会勢力とみなされることになる。最近、そのことが問題となり、さらにその宗教が政治得票と結びついていたことが問題となっているが、当該宗教と票を獲得するために深い関係があった一族の人間を国葬することには国民の53パーセントが反対している。共同通信はさらなるアンケートは取らないのだろうか。政治の圧力で権力に屈服するのか。共同通信、マスコミがどうするのか、どう報道するのか刮目して注視したいと思う。


                        2022.8.7           

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