藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

(1995米)『ニック・オブ・タイム』  ジョニー・デップ主演   家族のためなら人殺しも許される

(1995米)『ニック・オブ・タイム』  ジョニー・デップ主演   愛する家族のためなら人殺しも許される
 2022.9.5 月 BS3 PM1:00-2:30  プレミアムシネマ 放送。
 公認会計士(ジョニー・デップ演ずる)は州知事(女性)の暗殺に巻き込まれ、自分の娘(5歳ぐらい)を殺されたくなかったら、州知事を銃殺しろと暗殺グループ(州知事反対派。州知事の夫とともに州知事の暗殺をもくろむ。)の男に脅迫される。靴磨きの男の協力で州知事を暗殺せずに済むが、男は最後のシーンで自分の娘を殺そうとする暗殺グループの男を容赦なく射殺する。正当防衛での殺人は罪にならない。アメリカでは。銃規制をするには、あまりにアメリカの現実は生命が危険な状態に陥ることが多いことがうかがえる。
 正当防衛の歴史は長い。西部劇でも拳銃を「抜けよ!腰抜け!」と言って挑発し、銃を抜いた相手より早く打って殺せば、正当防衛は成立する。早打ちガンマンとは正当防衛を逆手にとって、自分の敵を合法的に殺す銃の達人のことなのであった。
 こういう映画を見ていると、そのうち、悪や不正義の人間は殺してしまえばいい、殺されて当たり前だという考えに染まっていく。最後は戦争だ。
 オバマ元大統領は、オサマ・ビン・ラディンへの3.11報復殺人をモニターを通して閣僚らとみて、ラディンが殺されると、拍手して、閣僚らと握手した。そして、それをテレビで流して、支持率を上げようとした。ちゃんと、報復してやりましたよ、皆さん。というわけである。アメリカは恐ろしい国である。最近もラディンの次の指導者を殺したと報道している。日本は沈黙するのみ。一番上の者の言うことには、無条件でしたがう国である。伝統的に。日本は。
 以前は天皇陛下万歳❗と言って、死んでいった。今はアメリカの言うとおり。そのことの自覚から始めたい。


                                  2022.9.6 火

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