宇宙葬
注目される宇宙葬 京都新聞 2022.10.24 月曜日 夕刊 内容要約
遺骨や個人の思い出の品をロケットに乗せて宇宙空間に打ち上げる宇宙葬(宇宙散骨)が注目されている。今年4月に、アメリカの宇宙企業と提携した日本の宇宙葬専門ベンチャーが初の宇宙葬を実施。09年に7歳の長女を小児がんで亡くした人が空を飛びたいという夢があった娘の夢を娘が成人になる今年、実現するために宇宙葬にした。腎臓を悪くした愛犬と夜空の星を見ながら、バギーに乗せて散歩した思い出のある人が、愛犬の遺骨を宇宙葬にし、自らもいつか宇宙葬にしたいと語った。費用は55万円から。打ち上げられたカプセルは5年ほどで、地球の軌道上を周回後、大気圏に突入して燃え尽きるので、スペースデブリ(宇宙ゴミ)になる心配はないという。
ノート
江戸時代の宗門改めによって、みんなどこかの宗派の寺に所属させられたが、最近は「墓じまい」もよく聞く。樹木葬、海洋散骨、更には宇宙葬と多様な葬送が実現しつつある。
年を取って生きている者は死んだ後、生きている者に迷惑をかけたくない。生きている者は先に逝く者の自由にしてやりたいと思う。心の問題で、「墓」という形は、すでに過去の遺物なのかもしれない。
「私のお墓の前で泣かないでください。私はそこにいません。眠ってなんかいません。♬」墓石業者からこの歌にクレームがついたという。ブラックジョークである。
2022.10.27 木曜日