藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

日本語はどこから来たか という問いの問題

        

         日本語はどこから来たか という問いの問題
 日本語はウラル・アルタイ語系だと言われて、満州語や北方語との関係が研究されたことがある。
 大野晋氏はタミール地方を日本語の出自とする。
 日本語を世界50か国の人に教えると、「~しか~ない」という言語表現がミャンマーやバングラディシュにしかないことに気づく。「われわれ」といった重ねて言う言い方はインドネシアなど南方に多い。
 韓国語、ハングルは日本語と文法がほとんど同じだが、音が全く違う。「わたし」のことを「チョヌン」と韓国語で言う。「私は~です」は「チョヌン~セヨ」である。韓国語は子音が多い。日本語は少ない。韓国がなんでも日本のものは韓国起源だというのは「悔日」の表れで、主観にすぎないが、日本語と韓国語の関係は謎である。万葉集の枕詞をすべて韓国語で説明する本もある。例えば「ぬばたま」という「黒」の枕詞である。しかし、日本の学界では全く認められていない。
 日本語はどこから来たか。この問い自体に問題があるようだ。いろんなところから来て、できていったというのが真実に近いのではないか。これも主観だが。
 北海道の地名はアイヌ語語源が多い。カムイは神のことである。
 天武天皇が何語で話していたのか、興味深い。天武天皇の母親は韓国の人である。
 桓武天皇にも、半島の血が混じっている。
 伽耶 かや を天皇家の故郷とする説もある。
 宮内庁は陵墓参考地の墓調査を許可しない。
 臭いものにはふたをする。日本人はいつでも「徹底的」にするのが嫌いのようだ。


 追記
  最近、渡来人が稲作技術を伝えたという説が覆されるかに見える事実が発見され、縄文時代、日本人はすでに稲作をしていたという事実が判明してきている。しかし、それが日本人純血論に結びつくことはなく、やはり日本に固有の「文明」はなく、漢字や青銅技術などの普遍性のある文明、文化を教えたのは、大陸から来た人々であろうと思われる。あまり「日本民族」とかと言った抽象的で、政治的な言葉を信じ込まないほうがいい。「国家」というのもこの400年の概念で、国家は軍事力によって領域を無理やり確定するものであることを忘れてはいけない。前からあるものが半分。それは新しい強権的なものに反発する。
欧米はいまだに世界を支配し続けている。日本も欧米の側に与している。そのことは自覚しておきたい。
   ウクライナとロシアも人々は昔から親戚関係なのに、ロシアという国家が冷戦終結後、ジリ貧になり、疑心暗鬼になって、始めたのが今回の戦争で、前からある文化的関係を軽く見たら、悲惨なことになる。



                            2022.11.10           木曜日

×

非ログインユーザーとして返信する