藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

2018 米  グリーンブック GREEN BOOK

     

 2018 米  グリーンブック GREEN BOOK  2022.11.14 BSP pm1:00-3:11 放送
 1962年 ニューヨーク。 イタリア系アメリカ人 トニー・バレロンガ が黒人ピアノ演奏家 ドクター・シャーリー(カーネギー・ホールの上に住んでいる)のお抱え運転手として二週間、黒人差別の残る南部を演奏旅行して回るストーリー。
 黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに旅立つが、演奏先は人種差別の激しい深南部(デイープサウス)。
 最初、仲の良くなかった二人は理不尽な「差別」に直面することで打ち解けていく。インディアナ州、ケンタッキー州と回る。ケンタッキー州ではバーに行って白人に絡まれ、殴られていたシャーリーをトニーが身を挺して助け出す。
 演奏する邸宅で、トイレは白人とは別の庭の掘立小屋でしろと言われ、ホテルへトイレのために20分かけて帰るシャーリー。差別に耐えきれず、外を出歩いて、刑務所に入れられたシャーリーを助け出すトニー。
 エリート黒人シャーリーは白人でもなく黒人でもない孤独の中で生きていることをトニーに吐露する。
 最後はトニーの家族、親せきとホワイト・クリスマスを過ごすシャーリー。ハッピーエンド。
 1960年代はアメリカで公民権運動が盛り上がった。アメリカは最近でもブラック・ライブズ・マターという差別を乗り越えていない。移民でできた社会は、拝金主義を基本としたひどい格差社会を乗り越えることはできないのだろうか。未来はまだ決まっていないゆえに希望は皆無ではない。




                               2022.11.16  水曜日

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