藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

京都市財政問題

 

  京都市財政問題
 11.14の月曜日、午後8時からNHK京都 の1時間番組で、京都市財政問題を市長参加の下、市民らと話し合っていた。
 結局は、京都市営地下鉄東西線の財政圧迫が強くのしかかっているようだ。六地蔵から京阪三条、京都市役所前を通って、烏丸御池、二条城前、太秦天神川まで現在通っているが、乗降客が当初の予想より少なく、経済負担となっているようだ。
 北のノートルダム女子大学の東隣の市所有の緑化地区を民間に売却して赤字補填にあてようとしたら、途端に周辺住民の猛反対にあっている。京都は地域住民の現状維持への力が強い。京都御苑の中の京都迎賓館など、いまだに名前を書いた迎賓館の表札を出せないありさまだ。
 観光客がいくら来ても、所得税は国税だから土産物店の収益は国に吸い上げられてしまうと言う。
 京都市は、山科地区や一部の地域で高さ制限を緩和して、高層マンションを作り、人々を京都に引き留めようとしている。
 京都は学生の街と言われるが、大学生は就職の際には85%が京都を去るという。東京など他地域での就職や地元へのUターンということはあるだろうが、そもそも京都に経済発展とかは似合わないようにも思う。元来、京都は職人の町である。鍛冶屋町、衣棚などという町名が今も残っている。
 京都には手作りのパン屋が多い。町家をリメイクしたような店でそうしたパン屋や蕎麦屋を営んでいるのを見かけることも多い。昔ながらの豆腐店もある。油あげはその日によって大きさが微妙に違うが、豆本来の味がする。スーパーの揚げや豆腐は豆本来の味がしない。安いのでついでに買うだけの代物である。
 寺の拝関税を以前、市がとろうとして、寺は拝観拒否という手段に出たことがある。京都の寺は恐ろしく権威意識、対抗意識が強い。恐ろしや。比叡山に僧兵のいた地である。
 一昔前、祇園では年度末になると、ビールひとケース飲むと10万円、20万円もらえるとか、水商売の間でささやかれた。税金を払わないで経費で落とすために、どんちゃん騒ぎをするのである。
 坊さんだけが飲むバーがあるともいう。亡き父が祇園で偶然、ドアを開けると、スキンヘッドの坊さんが10人ばかり、さっととこちらを向いて見るバーがあって驚いたという話をしていたのを思い出す。
 京都はどうなっていくのだろうか。


                           2022.11.18    金曜日

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