藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

1976 米  ダーティハリー3

    


  1976 米  ダーティハリー3  2023.1.28 土 pm7:00-8:55
           あらすじ
  ハリーの根性と正義感に一目置く女性警官、ムーア(タイン・デイリ)が登場する。ある日、パトロール中のハリーの相棒、フランク(ジョン・ミッチャム)が過激派グループの事件に巻き込まれて、瀕死の重傷を負う。ハリーは刑事に昇進したムーアとともに大胆で執拗な捜査を開始する。
 ハリーのために銃撃されて犠牲となるムーア。「仇を取ってやる」と言ってハリーはバズーカ砲を撃って、過激派首謀者をぶっ飛ばす。
 人質の市長を救出すると、市長は、それまでのハリーに批判的な態度を一変して「助けてくれたことを必ず表彰する」とハリーに言う。ハリーは無視して、その場を立ち去る。


    ノート
 ハリーの正義感がベースにある。悪い奴はためらわず殺す。自分に「正義」があると思うと、「正当防衛」によって、悪い奴は徹底して撃ち殺すという考えが現れている、アメリカ的な映画。生命の尊重を第一にできないアメリカの現状が描かれている。
  こうした映画を見ていると、そうしたアメリカの価値観に知らず知らずに洗脳されていくだろうなと思う。1976年の公開。私は22歳だった。アメリカ文化は有無を言わせず我々の毛穴から侵入して生きていた。GHQの3S政策を想起する。SEX,SPORTS,SCREEN。アメリカが自覚しているなら、恐ろしい国だ。敬虔なイスラム教徒が眉を顰めるのも理解できる。
 内容としては面白く、映像も息も切らせず展開していくのは見事である。これもアメリカ的である。考える隙を与えない。


 
                          2023.2.3    金曜日

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