芥川龍之介 について 2
芥川龍之介について 2
芥川龍之介の自殺の原因については「ぼんやりとした不安」ということが言われる。時代の不安、母親が発狂したことによる自分もいつか発狂するのではないかという不安と一般的に説明されるが、真実は定かではない。
留学生によると、芥川の中国観が「中国游記」の進むにしたがって変化していったということであるが、詳しいことは聞いていない。それが既成左翼的な思想への変化ということであれば、大した面白みはない。石川啄木についても既成左翼的文学者がそうした解釈をし、「地図の上朝鮮国に黒々と墨を塗りつつ秋風を聞く」という句を啄木の反戦思想の表れとみるのにも今や新鮮味はない。政治で文学を紋切り型裁定するのは日本人の美学に合わない。既成左翼には反省がないから、衰退したのだが、いまだにそれがわかっていないから、更に衰退に拍車をかけている。それもわかっていない。頑迷固陋である。
川本三郎『大正幻影』が芥川の「蜜柑」について評論し、また明治と昭和の間の木漏れ日の安らぎのような時期として大正期をとらえる見方のほうが新鮮味がある。
大正期、日本人に既に漢文の素養はなく、アメリカニズムの影響が大きかった。しかし、それもやがてアメリカ、ウォール街に端を発する経済恐慌によって、経済不況が世界を覆い、世界がブロック経済化し、軍国主義が暴力と挙国一致思想によって、国民を死に追いやり始めるのである。
今のロシアとウクライナの争いが、新たな局地戦の幕開け(「台湾有事」を当然のことのように喧伝するアメリカ発報道の受け売りをそのまま流すゲスマスコミ。彼らは与党、大企業と無意識にしろ結託している。)、アメリカ軍需産業、アメリカ大統領、軍人エリートの結託による戦争ビジネスの幕開けとならないことを祈るばかりである。岸田首相は、日本破滅の序章のいざない人かもしれない。来年、消費税アップ15%の声も聞こえてきている。
ごぼうの党というのが出てきて、注目している。
2023.4.29 土曜日