藤田昌志 比較文化のブログ

和・洋・中を比較文化学的に考察する。トピックは音楽、映画、本の紹介、歴史、文学、評論、研究等 多岐にわたる。

「じゃこ天」のその後の顛末 2023.12.1

「じゃこ天」のその後の顛末


  秋田県と四国4県は11月15日、東京、JR有楽町駅前で合同PRイベントを開いた。会場に来た佐竹秋田県知事は「貧乏くさいと全く思いません。しょうゆをかけると酒のつまみにいい。今後もたくさん消費します」と宣言した。
 愛媛県中村時広知事は「あんまり気にされんでください。お互いの宣伝となり、結果オーライだ」、徳島県後藤田正純知事は「コラボして、特産品を世界に発信しよう」と語った。
 会場では、5県の特産品を詰めた「なかよしセット」(3500円)を販売。愛媛の特産品じゃこ天ほか、徳島ラーメン、オリーブの新漬け、ゆずポン酢、きりたんぽで限定50セットだったが、即日販売。
   佐竹氏は、自身の発言騒動後、行きつけの地元飲食店を訪れると、注文しなくても店主からじゃこ天が出されたという。「泣き笑いで食べた」と明かすと、中村氏は「今度は大笑いで食べて」と場を和ませた。
                  京都新聞 2023.11.16 夕刊 コラム記事


    ノート
  「和を以て貴しとなす」を地でいくような記事。「和」はやはり日本の文化だろう。
 マスコミは何かあれば、あら捜しをしようとしている。
 確かにじゃこ天は色も茶色っぽい灰色で、見栄えはよくない。骨なども粉砕して入ったりするから色も悪くなる。魚の骨の回りの身を捨ててしまうのはもったいないから、それらを使ってできたものだろう。
 本音を言ってはいけない日本文化。公の場で言うのはやはり軽率のそしりを免れない。
 佐竹秋田県知事の「貧乏くさいと全く思いません。しょうゆをかけると酒のつまみにいい。今後もたくさん消費します」宣言には笑ってしまう。前言撤回するなら、言うなよ。
「武士に二言はない」という武士の精神は今や見る影もない日本人。浮かれた言葉が飛び交う日本。言霊、どこ行った。「誠に遺憾に存じます」という言い換え言葉もあったなあ。政治家が「すみません」の意味で使う言い換え言葉。


   


                              2023.12.1  金曜日

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